【移住体験記】淡路島への移住を決断するまで

我が家は、2020年11月に神戸市から淡路市へ家族3人で移住しました。

しかし、淡路島への移住を考え始めてから、実現するまでに4年ほどかかっております。

この記事では、家族で移住を決断するまでの軌跡を、体験を交えながらまとめていきます。

移住を考えている人や、迷っている人に、ほんの少しでも参考にしていただければ幸いです。

目次

移住を考え始めたきっかけ

きっかけは
「勤めている会社から脱出したい」
というネガティブなモチベーションからでした。

昔から元々、将来は田舎でのんびり暮らしたいなぁ、とは思っていました。

将来と言っても、60歳とか70歳とか老後のことであって、具体的には考えていませんでした。

そんなふうに、何となく思っている人も少なくないんじゃないでしょうか。

そんなぼくは、29歳で結婚し、神戸市でマンショを買い、子供も生まれ、人並みに順風満帆な生活を何の不自由もなく送っておりました。

勤めていた会社は、全国に支店を持ち、社員も15,000名を超える大企業でした。

仕事は順調で、会社からの評価も高く、年収も人並み以上にいただいておりました。

2016年 転勤命令

ところがある日突然「埼玉県熊谷市への転勤命令」が出されます。

埼玉県熊谷市は、ぼくの住んでいた兵庫県神戸市から直線距離でも400km以上離れた場所です。

当時のぼくの身分は、引越しをともなう転勤をしない「地域限定社員」という位置付けでした。

転勤をしなくていい分、昇給額やボーナスなどが「全国社員」より低い設定となっていましたが、自宅で過ごす「家族との時間」が第一という考えでしたので不満はなく、自分でこの地域限定の社員区分を選びました。

ですから、本来このような話が来るはずがありません。

当然、自分の社員区分を説明しお断りしましたが、どうやら調べもせずにぼくを選定したようです。

にもかかわらず、謝罪どころか
「社員の区分を地域限定から全国へ切り替えたら?」
とまで言われました。

転勤可・不可の選択は、会社として設けられている制度でしたし、転勤が不可という代わりに、給料の面でペナルティを負ってきたわけです。

ですから、会社の都合で転勤させるために、社員区分の切り替えまでさせようとしてくるとなると、これまで受けてきたペナルティが損になります。

このようなことは、ぼくの勤めていた会社ぐらいでしか起こらないかもしれませんが
「全国に支店のある大企業は、自分の意思に関わらず、常に転勤のリスクにさらされている」
と考えるようになり
「このような会社から脱出したい」
という思いが強くなっていきました。

淡路島で継承人探し

ちょうどそんな時期に
「淡路島で家と畑と山を継いでくれる人を探している人がいる」
という情報が入りました。

どんな家で、どんな土地なのか、そして持ち主はどんな人なのか。

地域に根差し、一人で農業なんかをしながら、人間関係や会社組織に気を使わずにのんびり暮らせたら、どんなにいいことだろう、などと安易に考えはじめました。

そして非常に興味が湧いたこともあって、直接会いに淡路島へ行くことにしました。

そこは、広大な自然に囲まれ、非常にのどかで、時間がゆっくり流れているような、そんな場所でした。

持ち主の方も良い方でしたが、養子縁組が条件とのことでしたので、具体的な話しにはなりませんでしたが、この時から地方移住や田舎暮らしを考えるようになりました。

実は淡路島は、妻の実家ということもあり、結婚前からよく訪れていました。

食べ物は、肉も魚も野菜も新鮮で美味しく、暖かくなると庭でBBQをしたり、海が近いので夏は砂浜へ海水浴に出かけたりしていました。

「もし移住するなら・・・」
となるとそんな淡路島が自然と真っ先に頭に浮かぶようになっていました。

しかし、妻は田舎暮らしが耐えられずに都会に出てきた人です。

将来的な田舎暮らしは少し理解を示してくれますが、今の生活をすぐに手放すような考えは全くありません。

それにこの時のぼくは、移住に対して純粋な気持ちだったわけではなく、その時の自分の環境から逃れたいという気持ちから、その矛先として安易に移住を考えていた状態でした。

そのようなあやふやな状態でしたから、面白そうな物件を検索しては、妻に見せながら移住を話題にしてみますが、伝わるはずもなく、鼻であしらわれる状況でした。

2017年 ヘッドハンティング

そんななか、当時の会社でくすぶっていたぼくに、昔お世話になったことのある社長さんから、仕事のスカウトがきました。

中小企業ですし、収入も下がりますが、自由度が上がりますし、何より転勤のリスクもなくなるということもあって、この話しを受けることにしました。

移住については
「命令による転勤のリスクから脱出したい」
という望みが叶ったこともあり、ここで一旦気持ちは落ち着きました。

移住への再燃

それからしばらく月日が流れ、再び移住に対して具体的に考えるようになったのは、コロナ禍でした。

2020年4月 緊急事態宣言

2020年4月に緊急事態宣言が出されたとき、ぼくの仕事はリモート化が難しく、完全にお休みということになりました。

幸い1ヶ月程度の期間で済み、その間の補償として給料の半分はいただけましたが、生活費に対しては全くの赤字でした。

それに、ずっと家で巣ごもりをしていると、刺激も少なく、体験できることも制限され、子供の成長にとっても良くなさそうだと考えていました。

かといって、人口密度の高い都会では、人との接触は避けられませんし、こわくてなかなか外へ出られません。

もしこれが長期に及んだり、何回もあったらと思うと、ゾッとしました。

そして
「田舎暮らしは生活費が安い」
「人口密度が低いから感染リスクが低い」
という、なんとなくのイメージから、再び移住について考えるようになりました。

20206月 物件との出会い

そんななか、2020年6月、緊急事態宣言でGWを過ごせなかったかわりに、家族で淡路島にある妻の実家を訪れました。

すると突然
空いとる家が一軒あるんやけど、見たことあったけ?
と、義父が言い出しました。

結婚8年目にして初めて知った事実でした。妻は、
「そういえばそんなんあったなぁ、忘れとったわ」
と言う具合です。

長い間、人に貸していた様でしたが、最近空家になったということで話題になりました。

タイムリーに、移住を考え出したぼくにとって、これは願ってもないことでした。

物件は、妻の実家から車で5分と近かったこともあり
「じゃあ、試しに見てみよう」
ということで、早速向かうことになりました。

しかしこの物件は義母のお父さんから受け継いだということでしたので、
「かなりボロボロの古民家やろし、将来住むことになってもリフォームにけっこうお金かけなあかんのやろな」
と思いながら、ついて行きました。

ところが、外見は古民家というより、ログハウスという雰囲気です。

およそ20年前(2000年頃)に、船工場だった建物を、2階建ての家に立て替えたそうです。

壁の塗り替えがいるかもしれませんが、綺麗な印象です。

敷地の広さは約180平米で、建築面積は約120平米、延床面積は約240平米ということです。

1階は大広間と板間の2部屋に、倉庫のような収納スペースがあり、2階は2LDKでメインの住居スペースとなっています。

元々船を作る工場だったこともあって、建物の形は長細く(6m×20mぐらい)、太い柱が建物の長辺側に1m間隔で42本建てられていて、かなり頑丈な作りになっています。

家の中は、木を基調としており、外見と同様、ログハウスのような雰囲気です。

壁は漆喰が塗られており、やわらかい色合いで、圧迫感は全くありません。

天井は、切妻屋根を活かした勾配天井となっていて、非常に高く、空間が広く感じられました。

床は杉のフローリングで、ブラウンに塗装され艶があります。

物件は全体的に綺麗な印象で、トイレやお風呂、洗面所など、気になる部分はあったものの、大規模なリフォームは必要なさそうです。

家の前は、約60平米のコンクリートが敷かれた庭があり、車も停められますし、暖かい時期はBBQなんかも楽しめそうです。

そして、家を出るとすぐ右側に漁港があり、そのすぐ隣には海水浴場が広がっていて、家を出てから、ビーチまでわずか1分足らずの距離です。

徒歩圏内にお店はほとんどありませんが、定食屋さんが1軒、酒屋さんが1軒ありました。

スーパーやコンビニまでは車で5分、ドラッグストアやホームセンターは車で10分ほどの場所にありました。

それから、高速バスのバス停まで徒歩5分ということで、神戸方面への通勤も無理なくできそうです。

そして、義父に
「この家に住んだらどうや?」
とお誘いを受けました。

それを聞いた娘も
「ここに住みたい!」
と言い出し盛り上がっています。

そんな娘を見た妻の両親も
「かわいい初孫が近くに来てくれたら」
と喜びを隠しきれない様子です。

ぼくも、この家を一瞬で気に入ってしまいましたし、またとないチャンスとも思えました。

移住に対して一気に現実味がおびてきました。

そしてこの時
「ここに移住しよう」
と密かに決意したのでありました。

家族会議

さて、これから移住に向けて動いていくとしても、具体的に何から始めようかと考える前に、まずは妻がどう思うかを確認しないといけません。

妻は淡路島で生まれて、淡路島で育ちましたが、田舎の生活に耐えられずに飛び出し、神戸の方に出てきた人です。

結婚した時も
「周りになんでもあって便利なところに住みたい」
「最寄りの駅は5分圏内で、快速や特急が停まるところがいい」
「できるだけ広いマンションがいい」
ということで、条件にあう今のマンションを自分で探してきたほどです。

それに4年前、移住の話題になったときも、良い反応は見せてくれませんでした。

そんな状況でしたので、良い返事をもらうことは、かなり難しいと思いました。

そして意を決し
「移住を具体的に考えていきたい」
と話しました。

すると意外にも
「移住するのもいいかもね」
という返事が返ってきました。

移住への後押し

それは、妻が耐えられずに田舎から飛び出してきた頃と、世の中がずいぶんと変わってきたこともあって、田舎でも不便なく、十分楽しみながら生活ができるようになってきたからだと言います。

しかもここ数年の変化で一番大きいのは、ITの進化や、パソコン・スマホの普及ではないでしょうか。

このことで、地域による情報格差がほとんどなくなり、田舎では今までなかなかできなかったことが、できるようになってきました。

また、その他にもたくさんの要素が、移住への後押しとなりました。

・買い物

インターネットで買い物することが当たり前になってきました。

食品や日用品以外の買い物は、主にAmazon、メルカリ、楽天市場を使うようになりました。

神戸では徒歩圏内に何でもあり、結婚当初はよく出歩いて買い物をしていましたが、ここ数年はお店自体に行くことがほとんどなくなっていました。

しかもAmazonでの買い物は、淡路島であっても、プライム会員であればちゃんと注文の翌日に届きますし、送料は無料です。

・娯楽

インターネットを通じてエンターテイメントを楽しめるようになりました。

映画やドラマ、アニメなどは、Amazonプライム、U-NEXT、Netflixなどの定額サービスがありますし、タイトルごとにレンタルもできるようになりました。

また、音楽もAmazonミュージック、Appleミュージックなどの定額サービスがありますし、楽曲ごとに購入することもできるようになりました。

CDショップや、ビデオレンタル屋さんは利用することがなくなり、都会と田舎の垣根はなくなっています。

・都会へのアクセス

移住予定の淡路島北部エリアでは、神戸へ車で約30分という立地です。

田舎暮らしと言っても、すぐに都会へ出向くことができますし、島外で仕事を探したり、続けたりすることもできそうなので、淡路島北部は移住先の候補としてピッタリです。

・妻の仕事

妻は2020年の初頭から週に1回程度、神戸から淡路へ実家の仕事を手伝いにいくようになっていて、多少の収入を得るようになっていました。

移住すれば、仕事の頻度を増やせるということなので、収入アップが期待できそうです。

・車の運転

妻はペーパードライバーです。

車の運転はそれなりに好きだったようですが、神戸は交通量が多く、道路も複雑ということで、運転は全くしませんでした。

ぼく自身も車に乗る機会が少なく、公共交通機関で十分まかなえ、必要な時だけレンタルした方が経済的だと気付いた頃に、車を手放したこともあって、運転からは少し離れた生活をしておりました。

一方淡路では、物件の立地上、車は絶対に必要となります。

しかし、交通量は少なく、道路も単純で信号も少ないので、運転しやすく、妻も運転する気満々です。

・自宅の資産価値

移住するとなると、自宅をどうするかが問題になります。

ネットであれこれ調べてみると、どうやら物件の相場が上がっているようです。

2002年築のマンションを2011年に中古で買ってから9年住みましたが、買った時と同じくらいで売れるようです。

・淡路島西海岸の発展

淡路島西海岸沿いである移住先周辺は、複数の企業が開発を進めており、ここ数年で観光スポットや飲食店が急増しております。

とある情報筋によれば、西海岸はこれから10年で100件以上、あらゆるお店や施設がオープンする予定だそうです。

・新型コロナウイルス

もちろん、新型コロナウイルスの影響もありました。

緊急事態宣言などの影響で、出勤制限がかかり、その分給与が変動したりと、日々の生活費はもちろんのこと、特に住宅ローンを含めた、固定費維持などのリスクがさらに大きくなる可能性が出てきました。

また、都会と比べ人口密度が低いので、感染リスクも減るだろうと思いました。

移住を決断

こうして、淡路島への移住を家族で決断するにいたりました。

そして、決断の5ヶ月後には淡路島へ移住することとなります。

移住という選択が、人生の大きなターニングポイントになったことは間違いないと思います。

はじめは、意図しない転勤のリスクなど、仕事で家族との生活や時間を犠牲にしたくないという、ある意味ネガティブなモチベーションが移住を考えるきっかけでした。

しかし、このようなモチベーションのままでは、移住を実現することはできなかったと思います。

実際に移住するとなると、あらゆることを具体的に考え、行動して行かなければならないからです。

確かに、僕の場合はよい物件に出会えたことは幸いで、移住のハードルが下がったことは事実です。

ですが、今住んでいる家のこと、仕事や通勤のこと、子供の転校のことなど、解決すべき問題は他にもたくさんでてきます。

家族が団結し、一丸となって、問題解決に向けて取り組くんでいく前向きな姿勢が必要となります。

とはいえ、ITの進化やコロナの影響によって、仕事の働き方やエンターテイメントの楽しみ方など、時代は大きく変化し、いよいよ都会と田舎の格差がなくなりつつあり、住む場所の自由度が増している状況になってきました。

淡路島は、気候も温暖で、降水量も少なく、海や山の自然に囲まれており、食事は美味しく、アクティビティも豊富です。

また、我が家の移住先であり、淡路島の北部エリアにあたる淡路市は、仕事は都市圏への通勤圏内ですし、学校は神戸市の公立高校へ通うこともできます。

地方移住を考えている人や、迷っている人、興味のある人は、移住先の候補のひとつに淡路島を加えてみてはいかがでしょうか。

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございます。

これからも、淡路島での暮らしぶりや、観光・グルメスポットなどの情報を、主観を交えつつご紹介していきます。

これからも応援のほどよろしくお願いします!

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